小野 プロ初勝利 13度目先発でやっと…「ここを目標にやってきた」
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阪神3-0ヤクルト 甲子園
2017.8.30
最大のピンチでも渾身(こんしん)の直球で勝負した。二回1死二、三塁。中村に対して3球勝負を挑んだ。内角へズドン。「三振を取ろうと思って取れた。それはよかったです」。その後、2死満塁とするが、石川を打ち取り無失点。自信のある球を全力で投げ込み、土俵際で踏みとどまった。
ベンチで見ていた梅野の助言もあり、リズムを改善しようと三回からはクイックで投球。6回を2安打無失点。苦しい中で、修正に努めて何とか粘り抜いた87球だった。
プロ初登板の5月21日・ヤクルト戦(神宮)から13度目の登板を経て、ようやくたどり着いた。「つらい時もあったけど、前を向いてやってきた。続けてきてよかったです」。周囲からも「次は勝てるといいね」と言われ続けてきた。それが「逆にプレッシャーですよ」と漏らすこともあったが、ついに打ち破ることができた。
勝たなければならない理由がもう一つあった。5月28日・DeNA戦の前日。4歳上の姉・愛恵(ちかえ)さんに新しい命が宿っていた事が分かった。野球を始めるきっかけにもなった姉の存在。遅れはしたが、最高のプレゼントとなった。
守護神・ドリスから手渡されたウイニングボールは「これまで支えてもらった親に贈りたい」と即答。勝利の証しは仕事で観戦できなかったという父・勝己さん(51)へ、感謝の気持ちを込めて贈る。
ようやくプロの階段を一段上がることができた。既に目標は次のステップへ。「勝つのが目標。勝ちが続くように投げていきたい」。残るシーズンで登板も少なくなるが、またこうして歓喜の輪に加わる。もう殻は破った。小野にとって、これからが本当のスタートだ。♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪